1人あたりがずれるのは、たいてい計算間違いではなく足す順序の違いです。 税・チップ・カード手数料を、どの土台にどの順で乗せるかで答えが変わります。
料率は同じなのに、合計は20円ずれます。 割り勘アプリ SplitBill_EX が使うのは上の方式で、税とチップを同じ土台に並べて掛け、チップには税をかけません。
チップなしの1,000円・外税10%・カード3%なら、3%は1,100円に掛かって33円、合計1,133円。 先に3%を掛けても同額で、パーセント同士なら掛け算なので順序は結果を変えません。 カード手数料と両替手数料は同じ土台に同じように掛かるため、1項目に統合されています。
金額が動くのは、土台をずらしたときと定額が混ざったときだけです。 5,000円・外税10%・カード定額300円なら、税を計算したあとに300円を足して5,800円。 300円を先に足すと300円にも税が掛かって5,830円になります。
自分用の買い物を割り勘から外すと、その品は税の計算からも抜けます。 5,000円・外税10%で1,000円を外すと、割り勘の対象は4,400円、2人なら1人2,200円。 支払総額は5,400円ですが、レシートは5,500円。差の100円は、外した1,000円にかかっていた税です。
だから除外欄には、その品にかかる税を入れ直す欄が付いています。加算率に10%と入れれば外した分は1,100円になり、総額はレシートと一致します。 打ち間違えて会計より大きくしても、割り勘の対象は0で止まります。
立て替えたお金は、割り勘の計算を一切通りません。10米ドルを立て替えて1ドル150円で精算するなら、貸した人に+1,500円、借りた人に−1,500円で、人数では割りません。 立て替えにも同じ加算率が使えます(1,000円に10%なら1,100円)。
表計算で1人分を四捨五入してから人数倍すると合計が合わなくなるのは、これと逆のことをしているからです。
組み合わせが決まらないのは、並べ替えの決め手が金額しかないためです。 アプリが出した相手と手元のメモが食い違っても、どちらかが間違っているとは限りません。
本文と図で出した条件を、まとめて並べたものです。手元の会計に近い行だけ見れば足ります。
| 条件 | 出る答え | 変えたら/なぜ |
|---|---|---|
| 1,000/外税10%/チップ20% | 1,300 | 1,320( 税とチップを同じ土台に並べるか、重ねるかの違い |
| 1,000/外税10%/チップなし/カード3% | 1,133( | 1,133( パーセント同士は掛け算なので順序で変わらない |
| 5,000/外税10%/カード定額300 | 5,800( | 5,830( 定額は土台を無視するので、先に足すと課税対象が増える |
| 5,000/外税10%/除外1,000/加算率0% | 支払総額 5,400 | 実際のレシートは 5,500 除外を先に引くので、外した1,000に税が掛からない |
| 5,000/外税10%/除外1,000/加算率10% | 支払総額 5,500/割り勘対象 4,400/1人 2,200 | レシート 5,500 と一致 外した分の税を除外側で入れ直したため |
| 会計1,000/除外5,000( | 割り勘対象 0/1人 0 | 制限がなければ負の割り勘対象 除外額は会計額で頭打ちにしている |
| 10米ドルを立て替え/精算は円/1ドル150円 | 貸した人 +1,500/借りた人 −1,500 | 頭数では割られない 立て替えは割り勘の計算を通らない付け替え |
| 1,000を立て替え/加算率10% | 1,100 が動く | 除外分とまったく同じ式 立て替えと除外は同じ加算のしかた |
| +0.004米ドルと−0.004米ドル | 送金 0 件 | 円ならしきい値は0.5円 最小単位の半分未満は送金にしない |
| 1,000を3人で割る | 333.333… | 3倍しても1,000には戻らない 途中は丸めず、送金1件ごとと出力時だけ丸める |
| +2,000/+2,000/−2,000/−2,000 | 送金2件・各2,000( | 誰が誰に払うかは実行ごとに入れ替わる( 並べ替えの決め手が金額だけで、同点の順位が決まらない |
もめる原因の多くは、金額そのものではなく「どの土台に乗せたか」の食い違いです。 税とチップを並べたのか重ねたのか、外した品の税を入れ直したのか、立て替えを割っていないか。 この三つを揃えれば、誰が計算しても同じ数字になります。