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肉の冷凍と解凍

最終更新 2026年8月31日

下ごしらえを変えなければ、「肉は1か月」が当てはまるのは13品目のうち4品目だけです。 うち3つはベーコン・ウインナー・ハムの加工肉で、生の肉で1か月に届くのは鶏むね肉ただ一つ。 袋に書く日付は品目ごとに変わります。

アプリ「冷凍図鑑」に収録された、肉13品目・30通りの下ごしらえのデータを読み直したものです。

「1か月」に届くのは4品目

1週 2週 3週 4週 豚こま・豚かたまり・生のひき肉 3品目 2週間 牛薄切り・レバー類 3品目 2〜3週間 生のささみ 1品目 3週間 鶏もも・手羽元 2品目 3〜4週間 鶏むね・加工肉 4品目 1か月 下ごしらえを変えなければ、1か月は4品目だけ。 うち3つは加工肉。残る9品目は3〜4週間かそれより短い
期間はおいしく食べられる品質の目安です。−18℃で保たれていれば傷みはほぼ止まるので、食べられなくなる期限ではありません。

一般論は「肉は1か月程度が目安。ただし、空気に触れる部分が多いひき肉は2週間」。 ところが1か月に届かない9品目のうち、これと一致するのはひき肉の2週間だけでした。 豚こまと豚かたまりなら2週間後、鶏むねなら1か月後と、別々に見積もることになります。

劣化は空気に触れる面積から進みます。表面積のかたまりのようなひき肉が最も短い側に入り、 鶏もも肉が鶏むね肉より短いのは脂が酸化しやすいため。加工肉が長いのは、塩や燻製で保たせる作りだからです。

期間を延ばすのは、下味ではなく加熱

30通りの下ごしらえのうち、品目の既定より長い期間が付くのは4通りだけ。しかもその半分は、 凍らせる前に火を通したものです。ささみは「レンジ加熱してから裂く」で3週間から1か月、 ひき肉は「そぼろにしてから」で2週間から3〜4週間になります。

いっぽう下味冷凍は5通りあって、伸びるのは2通りだけ。鶏むねの下味冷凍は既定と同じ1か月です。 下味が効くのは期間ではなく、「解凍時のドリップが減り、パサつきにくくなる」ほうでした。

解凍は、凍ったままか冷蔵庫か

常温 13品目のうち12品目で「やめたほうがいい」 勧める品目はゼロ 常温を外したら、この分かれ目 薄い?加工肉? すでに火が通っている? はい いいえ 凍ったまま加熱 豚こま・ひき肉・レバー 加工肉・加熱済みささみ 8か所で最善 半解凍にしてから 厚いもの・生のものは 冷蔵か低ワットのレンジで どちらでも、冷蔵庫は使える 13品目すべてに載り、一度も否定されない うち7品目で最善。迷ったらここ 電子レンジは品目次第 最善は4品目 ささみ・手羽元 豚かたまり・ひき肉 禁止は3品目 レバー類(火が通りすぎ) ウインナー(破裂の恐れ)
冷蔵庫が外れないのは、温度差が小さいぶんドリップが出にくいからです。時間はかかります。

一段下がって「使える」になる3か所は、どれも条件つきの書き方です。鶏ももは「下味冷凍なら凍ったまま蓋をして蒸し焼き」、 豚かたまり肉は「カットした肉は凍ったまま炒めたり、ゆでたりできる」、牛薄切りは「凍ったまま鍋へ入れてもよい」。

厚いものを凍ったまま焼くと、中心が解ける前に外側が焼き上がります。鶏むね肉にはフライパンの選択肢がなく、 「凍ったまま沸騰した湯に加えて約20分ゆでる」が置かれています。

レンジは何W、冷蔵は何グラムに何時間

レンジのワット数は、形に応じて両方向に振られる 200W 生のもの・厚いもの じわじわ半解凍に 豚かたまり厚切り 100gに1分 生ひき肉 100gに1分 500〜600W 火が通ってほぐれたもの 解凍は30秒〜1分 ゆでた鶏むね 500Wで約30秒(55〜60g) 加熱済みささみ 600Wで40秒(1本約50g) そぼろ 500Wで1分 例外 ベーコンは薄い加工肉だが200W(40gに1分40秒) 手羽元の500Wで1分は、半解凍で止めるための短さ 冷蔵は「何グラムにつき何時間」で書かれている ハム 2枚30g 約2時間 ベーコン 40g 約3時間 豚こま 80g 約4時間 ひき肉 100g 3〜4時間 豚かたまり 500g 約9時間 同じ100gでも鶏レバーは約4時間、牛・豚レバーは約2〜3時間 → 速さを決めるのは重さより厚み
鶏もも・手羽元・牛薄切り・ウインナーの4品目には、解凍の指示に重量が一つも出てきません。

重量の書かれていないこの4品目は、自分の切り方や1回分の量に合わせて時間を見積もり直すことになります。 冷凍庫に入れる前に平らにする意味も、場所を取らないことより解ける速さのほうにあります。

「空気を抜く」の例外は二つ

大原則は「冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら密封する」「買ってきたパックのままはNG」。 例外はベーコンのバラバラ冷凍(「袋の空気は抜かない。空気を残したまま振るからバラバラになる」)と、 未開封の加工肉。パックや袋は「窒素を入れたり真空にしたりして劣化を防止している」ので、あえて開ける必要はなく、 ウインナーでは袋のままが推奨ルートです。

品目別・保存期間と解凍の早見表

期間は下ごしらえによって変わるため、どのやり方の値かを併記しています。日付を書くときの上限に。

品目下ごしらえ期間の目安解凍の第一手
鶏むね肉調味料をもみ込んで下味冷凍1か月冷蔵で約7〜8時間/凍ったまま沸騰湯で約20分
鶏むね肉ゆでてほぐし小分け1か月冷蔵で約3時間/500Wで約30秒(55〜60g)
鶏もも肉下味冷凍/1枚ずつ包む3〜4週間前日から冷蔵/袋のまま流水20分
鶏ささみレンジ加熱してから裂く1か月600Wで40秒(1本約50g)/凍ったままスープへ
鶏ささみ生のまま1本ずつ3週間冷蔵で約4時間、半解凍で調理
手羽元開いて3本ずつ3〜4週間500Wで1分の半解凍にしてから加熱(完全解凍はしない)
手羽元ガーリックしょうゆで下味冷凍4週間半解凍にしてから焼く
豚こま切れ・薄切り1人分(約80g)ずつ薄く広げて2週間凍ったまま炒め物・煮物へ/冷蔵は80gにつき約4時間
豚こま切れ・薄切り味噌マヨで下味冷凍3〜4週間凍ったまま酒とともに蒸し焼き
豚かたまり・厚切り厚切りを1枚ずつ包む2週間200Wで1枚(約100g)1分/冷蔵で1〜2時間
豚かたまり・厚切りかたまりのまま2週間冷蔵で500gにつき約9時間/レンジは500gにつき8分で半解凍(ワット数の明記は厚切りの200Wのみ)
牛薄切り肉100gずつ小分け/下味冷凍2〜3週間冷蔵/袋のまま流水10〜15分
ひき肉1回分(約100g)ずつ平らに2週間200Wで100gにつき1分/冷蔵は3〜4時間で半解凍
ひき肉そぼろにしてから3〜4週間500Wで1分/凍ったまま加熱
鶏レバー血抜きして薄く広げる2〜3週間凍ったまま煮物・揚げ物へ/冷蔵は100gにつき約4時間(レンジは不可)
牛・豚レバー8mm〜1cmのそぎ切りで血抜き2〜3週間凍ったまま煮物・揚げ物へ/冷蔵は100gにつき約2〜3時間(レンジは不可)
ベーコン切ってバラバラ冷凍1か月凍ったまま炒め物・スープへ/冷蔵は40gにつき約3時間
ベーコン未開封のパックのまま1か月凍ったまま加熱(使うときは全部使い切る)
ウインナー未開封の袋のまま1か月凍ったまま熱湯で約1分/冷蔵で4時間(レンジは破裂の恐れ)
ハム重ねずに包みホイルで1か月凍ったまま焼く・炒める/サラダ用は冷蔵で2枚30gにつき約2時間

期間を過ぎて落ちるのは、味と食感です。 くすんだ暗い色や乾いた表面は冷凍焼けの合図。煮込みや濃い味つけにまわしてください。