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献立の材料費は、何で決まるか

最終更新 2026年8月31日

材料費は、使う重さ ÷ 100 × 100gあたりの単価 × 季節の倍率で決まります。 旬なら0.75倍、旬の真裏の季節なら1.35倍。値段は全国のスーパーの平均的な相場をもとにした概算です。

材料費は三つの掛け算で決まる

一つの材料の値段 倍率は最後に掛かる 使う重さ ÷ 100 単価 100gあたり 季節の倍率 0.75・1.0・1.35 × × その材料の値段 材料の数だけ足す 料理の材料費 人数を変えるときは、レシピの想定人数との比を全体に掛ける 二つの例外 「少々」など重さのない材料 ひとつまみ分として4円 単価の分からない食材 100gあたり120円に置く
同じ0.75倍でも、金額の差は「単価×重さ」が大きい材料ほど大きくなります。

旬を選ぶ効き目は、その料理の主役が何かでほとんど決まります。

旬は0.75倍、真裏の季節は1.35倍

季節は春が3〜5月、夏が6〜8月、秋が9〜11月、冬が12〜2月です。

食材の旬と、いま買う季節の関係倍率大根(冬が旬・25円/100g)の場合
旬にあたる0.75冬 → 18.8円/100g
旬の隣の季節1.00秋・春 → 25.0円/100g
旬の反対の季節1.35夏 → 33.8円/100g
旬が設定されていない食材1.00玉ねぎ・鶏もも肉・卵などは通年で動かない

旬がひとつの食材の一年は、3か月が0.75、6か月が1.0、割高になるのは残りの3か月だけ。旬を外したから高いのではなく、真裏の季節だけが高いのです。

動くのは野菜と魚で、肉はほとんど動かない

旬があるのは299品目のうち113品目。野菜は94品目中76品目、魚介は42品目中33品目、肉は29品目のうち鴨肉の1品だけ。残る3品目はそうめん・餅・木の芽です。

ところが金額の内訳は別で、1500品を四季ならしで足すと野菜29.9%、肉24.8%、魚介22.2%。金額の半分近くを肉と魚が持っていくのに、季節で動くのはほぼ魚だけです。だから料理ごとの振れ幅は、主役の食材で決まります。

主役の食材収録数いちばん安い季節といちばん高い季節の比(中央値)
魚133品1.59倍
魚介(えび・貝・いかなど)180品1.39倍
野菜535品1.31倍
卵79品1.12倍
豚肉172品1.11倍
鶏肉175品1.11倍
大豆製品130品1.10倍
牛肉72品1.06倍

全体では1.21倍が中央値。季節でまったく動かない料理も120品(8.0%)あります。なお299品目のうち17品目は入手しにくい扱いで、旬の割引がかかっても近所の店に無いことがあります。

同じ料理が、季節でいくら動くか

ぶり大根 ぶり・大根とも冬が旬 春 441円 夏 581円 秋 441円 冬 341円 惣菜・外食 700円 冬と夏で240円ちがう 鶏の唐揚げ 鶏もも肉は旬なし 春夏秋冬 261円 惣菜・外食 480円 四季で1円も動かない しょうが・にんにく・醤油・片栗粉にも旬が無いため
2人分でぶり200gの差が420円、大根400gの差が60円。倍率は同じなのに、金額の差は7倍あります。
料理主役(旬)春夏秋冬惣菜・外食の目安
ぶり大根ぶり(冬)・大根(冬)441円581円441円341円700円
鮭のムニエル生鮭(秋)485円390円305円372円550円
鶏の唐揚げ鶏もも肉(旬なし)261円261円261円261円480円

鮭のムニエルが春に高いのは、1.35が旬(秋)の反対の春にだけかかるからです。夏と冬で18円ずれるのは、レモン50gの旬が冬だから。主役以外の食材にも旬はあります。

原価率は「外で買ったらいくらか」との比

原価率は、1人あたりの材料費を、惣菜や外食で買った場合の1人分の目安価格で割ったものです。1500品の中央値は62.1%。60%前後は「安い」ではなく「ふつう」です。

献立での位置収録数1人あたり材料費(中央値)原価率(中央値)季節による振れ幅季節による金額差
主菜597品343円63%1.13倍44円
副菜486品154円64%1.32倍42円
汁物214品156円56%1.27倍30円
主食203品263円59%1.10倍27円

主菜597品のうち、豆腐・卵・野菜が主役のものは80品。そのうち35品が原価率50%を切ります。肉や魚が主役の主菜は、50%を切るものがどれも2割に届かないので、外食との差がいちばん開くのは、豆腐・卵・野菜の主菜です。

季節に振り回されるのは主菜(1.13倍)より副菜(1.32倍)です。ただし金額では44円と42円で、ほぼ並びます。

季節ごとに引ける単価表

100gあたりの見積もり単価です。太字は旬にあたる季節を指します。旬が二つある食材(キャベツ・にんじん・なす・さばなど11品目)は、旬でない季節がどちらかの旬の隣にあたるので、1.35が一度も出ません。

食材旬春夏秋冬
大根冬25.0円33.8円25.0円18.8円
白菜冬25.0円33.8円25.0円18.8円
ほうれん草冬90.0円121.5円90.0円67.5円
キャベツ春・冬22.5円30.0円30.0円22.5円
にんじん秋・冬40.0円40.0円30.0円30.0円
トマト夏70.0円52.5円70.0円94.5円
きゅうり夏60.0円45.0円60.0円81.0円
なす夏・秋60.0円45.0円45.0円60.0円
じゃがいも秋54.0円40.0円30.0円40.0円
しめじ秋81.0円60.0円45.0円60.0円
レモン冬120.0円162.0円120.0円90.0円
生鮭秋405.0円300.0円225.0円300.0円
さば秋・冬200.0円200.0円150.0円150.0円
ぶり冬350.0円472.5円350.0円262.5円
玉ねぎなし35.0円35.0円35.0円35.0円
鶏もも肉なし150.0円150.0円150.0円150.0円
卵なし45.0円45.0円45.0円45.0円

買い物の場では順番が三つ。まず主役を見る——肉なら季節は考えなくていい、魚なら旬で1.5倍前後の差。次に真裏の季節だけ避ける——春の食材は秋、夏の食材は冬。最後に副菜に時間をかけない——割合ではよく動きますが、金額では一皿40円ほどの話です。