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買い物リストは、売り場の順に並べると速い

最終更新 2026年8月31日

三品ぶんのレシピを書き写した買い物リストは、たいてい「豚バラ肉、玉ねぎ、醤油、さば、キャベツ、牛乳、にんじん」のような並びになります。料理を思い出した順に書いたのだから当然です。ところが店の中は料理ごとには並んでいません。青果、精肉、鮮魚、乳製品、乾物と、売り場ごとにまとまっています。料理順のリストを上から追うと、青果売り場と精肉売り場を何度も往復することになります。

もうひとつ、リストの数字にも食い違いがあります。レシピが求めるのは「大根300g」ですが、店に並んでいるのは「大根1本」です。300gの大根は売っていません。必要量と買う量は別のもので、その差はそのまま冷蔵庫に残ります。

この記事の数値は、献立から買い物リストを組み立てる実装(献立メーカー_EX)で実際に使っている食材データ299件から引いたものです。手書きのメモにも同じ考え方が使えます。

売り場の順とは、どんな順か

食材は10の分類に振り分けられ、買い物リストはこの順で並びます。生鮮が先、日持ちする棚のものが後、という並びです。多くのスーパーが生鮮を店舗の外周に置き、乾物や缶詰を中央の棚に置いているので、この順に拾っていくと売り場をおおむね一筆書きで回れます。

並び分類主な中身登録数
1野菜キャベツ、大根、しめじ94件
2豚こま切れ肉、鶏もも肉29件
3魚介さば、しらす、あさり42件
4卵、うずらの卵2件
5乳製品牛乳、バター、ヨーグルト11件
6大豆製品木綿豆腐、油揚げ、納豆11件
7穀類米、食パン、スパゲッティ24件
8乾物・缶詰乾燥わかめ、ツナ缶、トマト缶29件
9調味料醤油、砂糖、みりん57件
10その他どの分類にも当たらなかったもの0件

生のきのこ類は野菜に含まれます。しめじもしいたけも青果売り場にあるからです。一方、同じきのこでも干ししいたけときくらげは乾物・缶詰に入っています。分類の基準が生物学ではなく棚の位置だからです。同じ分類の中は名前順に並びます。分類さえまたがなければ、あとは同じ売り場の前で探すだけなので、中の順序は何でもかまいません。

最後の「その他」に登録は1件もありません。ここは分類表に名前が見つからなかった食材が落ちる先です。正体の分からないものを最後に置いておけば、それを探して店内をさまよう前に、ほかの買い物はすべて終わっています。

同じ分類でも、並べ方は場面で変わる

同じ10分類が、食材から料理を探す画面では別の順で並びます。肉、魚介、野菜、卵、乳製品、大豆製品、穀類、乾物・缶詰、調味料、その他の順です。買い物リストとは先頭が入れ替わっています。

問いが違うからです。買い物リストが答えるのは「次にどの棚へ行くか」で、答えは売り場の配置に従います。食材から料理を探すときの問いは「今日の主役は何か」で、答えはたいてい特売だった肉か魚です。同じデータでも、目的が変われば最適な順序も変わります。家のメモも同じで、冷蔵庫の在庫メモは主役の肉・魚から、買い物メモは青果から書き始めると、それぞれ読みやすくなります。

必要量と買う量は違う

買う数の決め方は単純です。必要量 ÷ 1単位の重さ を切り上げる。ただし最低1。大根が1200g要るなら2本、50gしか要らなくても1本です。

切り上げるのは、切り捨てが取り返しのつかない失敗になるからです。1本余分に買えば冷蔵庫が少し狭くなるだけですが、足りなければその日の料理が作れません。二種類の間違いの重さが違うので、丸め方も対称にはしません。

順序も大事です。先に全部足してから、最後に一度だけ切り上げます。豚バラ肉を100gずつ三品で使う献立なら、合計300gなので1パック200gの商品は2パック。料理ごとに切り上げると1品につき1パックで3パックになり、200g多く買うことになります。同じ食材が複数の料理に出てくるときほど、まとめてから丸める効果が効きます。人数を変えて作る場合は、レシピの人数に対する倍率を先に掛け、それから足します。

売り場の単位が分からない食材は、単位をでっち上げず「約250g」と重さのまま書きます。知らない「1袋」より、量りのある売り場で判断できる重さのほうが役に立ちます。合計が1000g以上になるとkg表記に切り替わります。

余りは「4割」を境に書き出す

買った量から必要量を引いた差が、余りです。ただし余りをすべて書き出すとリストが注意書きだらけになります。1パック200gのうち8g残るという話は、献立にも冷蔵庫にも影響しません。

そこで1単位の40%以上が余るときだけ書き出します。しきい値が単位ごとの比例値になっているのが要点で、大根1本1000gなら400g、油揚げ1枚30gならわずか12gが境目です。小さい単位のものは小さい余りでも困るので、絶対量で線を引くと合いません。

食材売り場の単位必要量買う量余り書き出す
大根1本 = 1000g300g1本700gする
大根1本 = 1000g700g1本300gしない
にんじん1本 = 160g200g2本120gする
玉ねぎ1個 = 200g250g2個150gする
豚バラ肉1パック = 200g400g2パック0gしない
木綿豆腐1丁 = 300g150g1丁150gする
油揚げ1枚 = 30g40g2枚20gする
1パック = 600g120g1パック480gする

表の二行目に注意してください。700g使う大根でも300gは残ります。書かれていないことは「余らない」ではなく「気にしなくていい量」です。しきい値のあるルールは必ずこの取りこぼしを持つので、大根やキャベツのような大きい単位のものは、書き出されなくても半端が残る前提でいたほうが確実です。

余りが出ると分かるのは、まだ買う前です。この時点で使い道を決めておくと無駄が減ります。使い切れない見込みなら、買った日のうちに切って凍らせるのが確実です。

調味料を最初から外しておく

買い物リストは既定で、レシピ側で「調味料あつかい」と印を付けた材料を出しません。三日ぶんの献立を足し上げると「醤油 大さじ14」のような行ができますが、醤油は冷蔵庫のドアにあります。切らしていない前提のものを毎回リストに載せると、本当に買うべき行が埋もれます。

ここで効いているのは分類ではなく、材料一つひとつに付いたこの印です。両者は一致しません。分類が調味料でも印のない使われ方があるものは、リストに出てきます。紅しょうが、カレールー、ココナッツミルク、白ワイン、粉山椒、木の芽の6食材がそれにあたります。逆に、分類が調味料でなくても印が付いていれば消えます。片栗粉は穀類ですが、レシピに出てくる207回すべてに印が付いていて、既定では一度もリストに現れません。小麦粉は111回中99回、パン粉は27回中23回、乳製品のバターも179回中129回に印が付いています。線を引いているのは分類ではなく、そのレシピでの扱いです。

単位のデータのほうは、また別の切り方をしています。299件のうち売り場の単位を持つのは249件で、単位のない50件はすべて調味料分類です。逆に調味料57件のうち単位を持つのは7件で、ココナッツミルク1缶400g、紅しょうが1パック100g、赤唐辛子1袋10g、木の芽1パック5g、ソース1本500g、粉山椒1瓶10g、チリパウダー1瓶15gです。ソースのように、冷蔵庫のドアにある常備品も混じっています。単位の有無は一貫した基準というより、食材ごとの個別の判断に近いものです。

手書きのリストでも同じです。調味料は献立から自動で導かず、棚を見て切れているものだけ足す。この一手間を分けるだけで、リストの行数は目に見えて減ります。

売り場の単位の目安

必要量を買う量に直すには、1単位が何グラムかを知っている必要があります。よく使う食材の目安です。

分類食材と単位1単位の重さ
野菜大葉 1束10g
野菜ピーマン 1個30g
野菜長ねぎ 1本100g
野菜しめじ 1パック100g
野菜にんじん 1本160g
野菜玉ねぎ 1個200g
野菜キャベツ 1玉1000g
野菜白菜 1玉2000g
ベーコン 1パック80g
豚こま切れ肉 1パック200g
鶏もも肉 1枚250g
鶏手羽元 1パック500g
魚介しらす 1パック50g
魚介さば 1切れ120g
魚介あさり 1パック300g
卵 1パック600g
乳製品バター 1箱200g
乳製品牛乳 1本1000g
大豆製品油揚げ 1枚30g
大豆製品納豆 1パック45g
大豆製品木綿豆腐 1丁300g
穀類そうめん 1束50g
穀類食パン 1斤360g
穀類米 1袋5000g
乾物・缶詰乾燥わかめ 1袋30g
乾物・缶詰ツナ缶 1缶70g
乾物・缶詰トマト缶 1缶400g

この表には、バターのようにレシピによって調味料あつかいが分かれるものも含めています。同じバターでも、印が付く回と付かない回があり、付かない回は既定のリストにそのまま出てきます。切らして買いに行くときには、やはり1単位の重さが必要になるからです。

最小は木の芽1パックの5g、最大は米1袋の5000gで、1000倍の幅があります。「1パック」という言葉だけでは量が決まらないので、単位は必ず重さと対で覚えておく必要があります。

単位の書き方にもひとつ注意点があります。単位は「本」「パック」「丁」のような裸の数え方にして、数字を含めないことです。表示は個数と単位名をそのままつなげて作るので、単位名を「5kg」にすると、1つ買うときに「15kg」という読めない行になります。数と単位はいつも分けて持つ、という原則です。

売り場の順に並べ替え、必要量を切り上げて買う量に直し、余りだけ書き添える。この三つが済んだリストは、上から順に取っていけば店を一周で出られる形になっています。