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冷凍焼けを防ぐ、冷凍庫の使い方

最終更新 2026年8月31日

冷凍焼けは、表面から水が抜けた跡です。 包み方・切り方・置き場所・使い切る期限。この4つは「表面から水が抜けるのを遅らせる」一点でつながっています。

冷凍焼けは「水が抜けた跡」

包みがゆるいと、こうなる ① 表面から水が抜ける 氷が水蒸気になって飛ぶ(昇華) ② 隙間に空気が入る 水が抜けた部分はスポンジのよう ③ 酸素が触れて酸化 脂やたんぱく質が酸化し、白っぽくパサつく 見分け方は、くすんだ暗い色と、表面の乾燥 密封せずに凍らせたときや、冷凍と解凍の繰り返しでも起こる 防ぐ手当ては3つ 1 ラップを密着させる 2 保存袋の空気を抜く 3 扉の開け閉めを減らす 温度が上下するたびに霜がつき、乾きが進む
袋の中にたまった霜は、食材から抜けた水分そのものです。

包み方の見本になるのが、ひき肉の手順です。1回分ずつ(約100g)に分ける → 空気に触れないようぴったりラップで包む → できるだけ平らにする → 保存袋の空気を抜く → 金属バットにのせる。

金属バットだけは凍らせる速さの筋です。ゆっくり凍ると氷の結晶が大きく育って細胞を壊すので、熱を速く伝える金属にのせて凍る時間を縮めます。

切った瞬間に、目安が縮む

水が抜けるのは表面からです。冷凍図鑑に入れてある保存期間を並べ直すと、それが品目ごとの目安にそのまま出ていました。

長くもつ下ごしらえ 短くなる下ごしらえ にんにく 皮ごと1片ずつ 6か月 切って 2週間 ← 約13倍ちがう じゃがいも 生のまま丸ごと 4か月 加熱してつぶす 1か月 みかん 皮ごと1個ずつ 2か月 皮をむいて 1か月 水が抜けるのは表面から 皮をむく・切る・つぶすほど表面が出て、短くなる → 皮は天然の包装
丸ごとなら切断面がないので、生のままでも水が抜けません。
同じ食材でも、下ごしらえで目安が変わる
食材長くもつ下ごしらえ短くなる下ごしらえ
にんにく皮ごと1片ずつ/6か月用途の形に切って/2週間
じゃがいも生のまま丸ごと/4か月加熱してつぶす/1か月
ゆず丸ごと/3か月皮をむいて平らに/1か月
みかん皮ごと1個ずつ/2か月皮をむいて丸ごと/1か月
すだち・かぼす丸ごと/2か月横半分に切って/1か月
しょうが丸ごと/1〜2か月使う形に切って小分け/3〜4週間
たけのこ砂糖をまぶして/12か月水に浸して/1か月

ただし「加工すると必ず縮む」わけではありません。ひき肉が生のまま2週間なのは、空気に触れる面が広く、すぐ酸化して変色するため。そぼろにすると3〜4週間に伸びます。

逆に玉ねぎは、切って平らにして1か月、飴色に炒めると2週間です。

切ったあとに水気を拭くかどうかも効きます。しょうがの手順には「ペーパーで水気を拭く。残ると霜になる」と書かれています。

冷凍庫の中にも置き場所がある

奥 温度変化が少ない 長く置くもの じゃがいも 4か月 冷気の吹き出し口の近く 新しく凍らせるもの 扉のポケット 温度が上がりやすい。すぐ使うものだけ 詰め具合は8割 凍ったもの同士が冷やし合い、扉を開けても温度が戻りやすい → 詰め込みすぎると冷気が回らず、凍るのが遅くなる
すでに凍っているものの上に重ねると、凍るのが遅くなります。

これが手順にそのまま書かれているのがじゃがいもです。生のまま丸ごとのルートには「温度変化が少ない奥に置くのが要」とあり、4か月という長めの目安は置き場所とセットです。

粗熱をとってから冷凍庫へ。熱いまま入れると庫内の温度が上がり、まわりの冷凍食品まで一度解けます。一度解凍したものを再び凍らせないこと。冷凍焼けの原因にもなります。

いつ使い切るかを、先に決める

包み方と置き場所を整えても、忘れてしまえば同じです。書くのは3つだけ。中身・日付・下味(あれば)。「鶏むね 塩麹 8/14」で十分です。

幅のある保存期間を在庫の期限に換算するとき、冷凍図鑑は短いほうだけを採ると決めてあります。「3〜4週間」なら21日として扱い、28日にはしません。

気にかけ始めるのは残りが目安の2割を切ったら。ただし長くもつものでも1週間前、短いものでも3日前、と上下を切ります。

この換算だと、じゃがいもは1週間前から、ひき肉は3日前から。短いものほど猶予が短いので、凍らせた日を書いておくことが効きます。

保存期間は品質の目安であって、食べられなくなる期限ではありません。−18℃に保たれていれば傷みはほぼ止まります。ただし冷凍しても菌はいなくならず、低温で増えるのを止めているだけです。

下ごしらえ別・早見表

期間は下ごしらえのルートごとに違います。どの形で凍らせたかとセットで覚えてください。解凍で常温に置くのは避けます。表面だけ温度が上がって菌が増え、中はまだ凍ったままになるからです。

下ごしらえ/目安の期間/包み方の要点/使うとき
食材と下ごしらえ目安包み方の要点使うとき
にんにく(皮ごと1片ずつ)6か月2〜3片ずつラップ→袋の空気を抜く凍ったまま根元を落として刻む・すりおろす
にんにく(用途の形に切って)2週間大さじ1ずつラップ→しっかり密封(においが移る)凍ったまま油へ
じゃがいも(生のまま丸ごと)4か月芽を取りラップでぴったり→袋に入れ庫内の奥へ—
じゃがいも(加熱してつぶす)1か月熱いうちにつぶし粗熱をとる→1回分ずつ平らに—
ひき肉(1回分ずつ生のまま)2週間約100gずつ→平らに→空気を抜く→金属バット200Wか解凍モードで100gにつき1分
ひき肉(そぼろにして)3〜4週間水分が飛ぶまで炒める→冷ます→約100gずつ凍ったままチャーハンやスープへ
しょうが(切って小分け)3〜4週間水気を拭く(残ると霜になる)→大さじ1ずつ凍ったまま
きゅうり(丸ごとラップで)2〜3週間洗って水気を拭く→ラップで全体をぴったり包むラップのまま3分流水で半解凍→手で絞る
レタス(ちぎって急速冷凍)3週間包丁を使わず手でちぎる→空気を抜く→金属バット凍ったままスープ・みそ汁・炒め物へ
生クリーム(泡立てて絞り出す)3週間ツノが立つまで泡立て、バットに絞り出して凍らせる凍ったまま温かい飲み物へ/冷蔵庫で30分
ゆず(丸ごと)3か月水気を拭き1つずつラップ→保存袋凍ったままおろし金で皮をおろす
すだち・かぼす(横半分に切って)1か月断面がぴったりつくようにラップで包む—
たけのこ(砂糖をまぶして)12か月アク抜き→水気を拭く→砂糖をまぶす→平らに前日の夜に冷蔵庫へ移す
かぼちゃ(用途に合わせて切って)2週間種とワタを除き水気を拭く→1回分ずつ密封凍ったまま加熱調理。常温解凍は避ける
食パン(買った日に1枚ずつ)2週間1枚ずつラップかホイル→袋の空気を抜いて密閉—
うどん(1食分ずつ)1か月約170gずつ平らにラップ→袋の空気を抜く凍ったままゆでる。自然解凍・流水解凍はしない

たけのこの砂糖は、料理にしたときに甘すぎないくらいにとどめます。かぼちゃは密封せずに凍らせると庫内のにおいが移り、冷凍焼けの原因にもなります。

冷凍庫から袋をひとつ手に取って、切ってあるか/扉のポケットに入っているか/日付が書いていないかを見てください。3つとも当てはまる袋があれば、そこが次に冷凍焼けする場所です。