物差しは1本ではなく、泊まり方で2本、体重を使うかどうかでもう一度分かれます。 日帰り・小屋泊は体重の10 / 15 / 20%、テント泊は18 / 25 / 32%。 数字は持ち物アプリ「山じたく」の判定用です。
2本に割れるのは、テント・シュラフ・マットが削りようのない重さだからです。 テント泊では数kgが確定し、日帰りと同じ線なら全員が「重すぎます」になります。
体重を入れたくないなら、絶対量(kg)の物差しに切り替わります。日帰り・小屋泊は6 / 10 / 15kg、テント泊は10 / 15 / 19kg。
体重60kgで13.0kgなら、入れれば「重すぎます」、入れなければ「やや重い」。 日帰り・小屋泊では絶対量のほうが緩く、体重が軽い人ほど甘く出ます。
着ていくものが1gも入らないのは、身につけている限り肩に乗らないからです。 図の内訳は高尾山の日帰り想定です。
| 行き先と日程 | 物差し | 背負う重さ | 体重比と判定 |
|---|---|---|---|
| 高尾山599m・日帰り・5月 | 日帰り・小屋泊 | 8.3kg(うち水2.0kg) | 13.8%「ちょうどよい」 |
| 白馬岳2932m・1泊2日・小屋泊・8月 | 日帰り・小屋泊 | 12.0kg(うち水2.5kg) | 20.0%「重すぎます」 |
| 槍ヶ岳3180m・2泊3日・テント泊・8月 | テント泊 | 18.5kg(うち水3.5kg) | 30.9%「やや重い」 |
| 北アルプス9泊10日・テント泊(体重68kg) | テント泊 | 21.3kg | 31.3%「やや重い」 |
2行目の12.0kgは、画面には四捨五入して「体重の20%」と出ます。 しきい値を10g超えているので、判定は「重すぎます」です。 夏の北アルプスに1泊、何も足していない普通の一式が、この線のすぐ上に着地します。
4行目は絶対量で見ると19kgを超え、「重すぎます」に割れます。 テント泊の2例は献立が空のままの数字です。
ザック本体は容量に連動して、900gから2,300gまで開きます。
| 泊まり方 | 泊数 | 容量めやす | 本体重量 |
|---|---|---|---|
| 日帰り(泊まらない) | 泊数を問わず同じ | 20〜30L | 900g |
| 小屋泊 | 日帰り・1泊2日 | 30〜40L | 1,300g |
| 小屋泊 | 2泊3日・3泊4日 | 35〜45L | 1,500g |
| 小屋泊 | 4泊5日以上 | 40〜50L | 1,700g |
| テント泊 | 日帰り・1泊2日 | 45〜55L | 1,700g |
| テント泊 | 2泊3日・3泊4日 | 50〜65L | 1,900g |
| テント泊 | 4泊5日以上 | 60〜75L | 2,300g |
水は日数を掛けず、何泊しても1日分だけです(テント泊のみ炊事と翌朝のぶん1,000ml上乗せ)。 1日分は500ml単位に切り上げ、体重60kg・行動6時間なら夏2,500ml、春秋2,000ml、冬1,500mlです。
夏の水だけで体重の4.2%、判定の1段階ぶんに近い量です。 水場がある山なら、汲む場所を決めるだけで判定が変わり得ます。
中身を全部詰めて水も入れ、着ていくものは外して量ります。
| 物差し | 判定 | 体重比 | 体重60kgなら | 体重を使わない場合 |
|---|---|---|---|---|
| 日帰り・小屋泊 | 軽め | 0〜10% | 0〜6.0kg | 0〜6.0kg |
| ちょうどよい | 10%超〜15% | 6.0〜9.0kg | 6.0〜10.0kg | |
| やや重い | 15%超〜20% | 9.0〜12.0kg | 10.0〜15.0kg | |
| 重すぎます | 20%超 | 12.0kg超 | 15.0kg超 | |
| テント泊 | 軽め | 0〜18% | 0〜10.8kg | 0〜10.0kg |
| ちょうどよい | 18%超〜25% | 10.8〜15.0kg | 10.0〜15.0kg | |
| やや重い | 25%超〜32% | 15.0〜19.2kg | 15.0〜19.0kg | |
| 重すぎます | 32%超 | 19.2kg超 | 19.0kg超 |
日帰り・小屋泊で「やや重い」なら、下りの膝と終盤の集中力に効いてきます。 「あると快適」なものから見直す段階です。
「重すぎます」は転倒・膝の故障・行動時間の超過につながります。 水は途中で汲む、共同装備を分ける、日程を見直す、の順で考えます。
テント泊で「やや重い」なら、見直すのは寝る3点と共同装備の分担です。 「重すぎます」なら、小屋泊への切り替えまで検討します。 ただし物差しは厳しい10/15/20%の側へ移りますが、それでも総重量は大きく下がります。
「軽め」なら余裕があります。防寒着や非常食をもう一段しっかりさせても背負えます。
品目ごとのグラム数は一般的な製品のおおよその値です。 1段階ずらすには段階の幅ぶん、体重60kgなら日帰り・小屋泊で3.0kg、テント泊で4.2kgの差が要ります。 境界に近いほど、量る手間は報われます。