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作りおきと料理の冷凍

最終更新 2026年8月31日

凍らせられるかどうかは、料理の名前ではなく中に何が入っているかで決まります。 34品目の処方を並べると、分かれ目は「中身」と「いつ包むか」の二つにほぼ収束します。

外すのは料理ではなく、具材

見るのは料理の名前ではなく、中身 冷凍に向かない中身 水分が多く、生の歯ざわりが持ち味 でんぷんが多く、粒のまま残る ゆで卵の白身・こんにゃく・豆腐 殻つきの卵 意外なほう 乳製品 → 外さなくてよい シチューは冷蔵2日、冷凍なら1か月もつ ケーキで外すのは生クリームではなく生のフルーツ
ポテトサラダは冷蔵1〜2日に対して冷凍2〜3週間。作りおきは冷蔵より冷凍のほうが長くもちます。

料理の側の指示も、外す具材を名指ししています。 筑前煮は「こんにゃくは食感が変わるので取り除く」、 豚汁は「豆腐は冷凍で食感が変わりやすいので、油揚げで代用を」。

生のフルーツが避けられるのは、 解凍時にフルーツから水分が出て食感が変わるためです。

じゃがいもの扱いは5通りに分かれる

避けられているのは、どのじゃがいも? いったん煮て、煮汁を吸ったじゃがいも 冷凍でスカスカになる → 形のままでは残せない 生のまま小さく切って凍らせる肉じゃが 凍ったまま煮ると、形が残る → 潰さずに済むのは、この1品だけ
筑前煮のたけのこも同じ発想。砂糖を多めに入れて煮ておけば保水されて食感が変わりにくくなります。

手は5通りに分かれます。

手どの料理で具体的な指示
取り除くハヤシライス/豚汁冷凍に不向きなじゃがいもがあれば取り除く。牛肉・玉ねぎ・マッシュルームは食感が変わらない
潰すシチュー/スープ/ポテトサラダ(シチュー)熱いうちに取り出し、フォークの背でかたまりがなくなるまで潰して戻す/(スープ・ポテトサラダ)かたまりがなくなるまで潰す
取り除く、または潰すカレーじゃがいもだけが冷凍でスカスカになる。ほかの具とルウは冷凍に強い
生のまま小さく切る肉じゃが約4cmより小さめの乱切りにして生のまま凍らせ、凍ったまま加熱調理する
そもそも入れない天ぷら/ピザ水分の多い具材は避ける(じゃがいもも避けたほうがよい)/生野菜・果物・じゃがいも・ゆで卵は取り除く

ポテトサラダの指示は三か条です。 ①潰す ②水分の少ない具材を使い、加熱は必須 ③酢で下味を付ける(じゃがいも1個につき小さじ1/2)。

熱いまま包むと、こもった水で失敗する

「熱いまま包まない」は6品目で明示されています。失敗のしかたは料理ごとに違い、 唐揚げは蒸気でべちゃっとなり、春巻きは皮の中に水がたまって油ハネの原因になり、 ミートソースは袋に水滴がたまって水っぽくなります。原因はどれも同じ「こもった水」です。

冷まし方は三段階です。ふつうは粗熱をとるだけ。 氷水や保冷剤に当てると指定されるのは汁気のある鍋料理で、 ハヤシライス・シチュー・ミートソース・筑前煮・スープの5品。 三段目が春巻きで、具材を冷蔵庫で完全に冷ましてから包みます。

急ぐのは食感のためだけではありません。鍋のまま常温に置くと食中毒が発生しやすく、 カレーには「常温で一晩置いたカレーは冷凍しない」とあります。 加熱しても消えない菌が増えるためです。

揚げ物は「揚げる前」か「揚げた後」かで割れる

この揚げ物、いつ凍らせる? 揚げる前 春巻きだけ 凍ったまま160℃で4分 →裏返して強火1分 揚げた後 唐揚げ・エビフライ 天ぷら レンジ不可は天ぷらだけ 春巻きは解凍すると水分が出て皮がふにゃふにゃになる → 揚げる前で凍らせるのは、この1品だけ 期間は唐揚げだけ2週間。ほかの3品は1か月
霜が付いていると油ハネの原因になるので、取り除いてから揚げます。

春巻きの具は片栗粉を多めに使い、かために仕上げます。

エビフライはラップで包んだまま加熱すると衣が蒸気でべちゃっとなるので必ず外すとあります。 ここでも敵はこもった水です。

凍ったまま弁当に入れてよいもの

自然解凍が「おすすめ」とされるのは、きんぴらごぼうと切り干し大根の煮物の2品。 ハンバーグ(焼き済み)と肉団子も、おすすめとまでは書かれていないものの「凍ったままでもよい」とされています。 条件は「しっかり加熱してあり、汁気が少なく、再加熱しなくても味が落ちないもの」です。

汁物は容器と入れる量で決まる

容器いっぱいに入れる 満タン 凍ると膨張して、ふたが押し上げられる → 汁がもれる 8分目まで 8分目 汁物 膨張ぶんの逃げ場が残る → ふたが浮かず、汁がもれない 容器の選び方 480mlの薄型 … かさばらず重ねられ、解凍も短い 473mlのスクリュー … ふたがきっちり閉まる 色移り・ニオイ移りが気になるものは、ラップを敷く
ジャムを瓶のまま冷凍すると中身が膨張して割れる恐れがあるため、必ず移し替えます。

温める側にも上限があります。筑前煮を袋のまま温めるのは、口を開けて500Wで約1分の半解凍まで。 完全解凍まで加熱すると袋の耐熱温度を超える場合があるためです。

生チョコだけは急速冷凍しません。まず冷蔵庫で十分に冷やしてから冷凍庫へ移します。 急激な温度変化で表面が白くなるためです。

早見表

期間は下ごしらえで変わります。同じ料理でもルートが違えば、別の行として読んでください。

料理(ルート)下ごしらえの要点目安温め方・解凍
唐揚げ揚げて網で冷まし、2〜3個ずつラップ→袋の空気を抜く2週間600Wで40秒(3個)→上下を返して30秒。レンジ半解凍+トースターが最良
春巻き揚げる前の状態で。具は片栗粉多め、冷蔵庫で完全に冷ましてから巻く1か月凍ったまま160℃で4分→裏返して強火1分(冷蔵・常温は不可)
エビフライしっかり冷まして1本ずつラップ1か月500Wで2本(約60g)30秒。ラップは外す→仕上げにトースター
天ぷら熱いうちにペーパーで油を吸い、粗熱をとって1食分ずつ1か月冷蔵庫で約30分(かき揚げ1個)→トースター200℃で約2分。レンジは不可
カレーじゃがいもを取り除く(または潰す)→冷まして1食分ずつ1か月600Wで4〜5分、途中で混ぜる/凍ったまま鍋で温める
シチュー熱いうちにじゃがいもを潰して戻す→氷水で急冷1か月ふたをずらして500Wで300gに5分→混ぜて3分
ハヤシライスじゃがいもだけ取り除き、容器にラップを敷いて1食分ずつ1か月ふたをずらして500Wで250gに3分→混ぜて3分
肉じゃが(生のまま)約4cmより小さめの乱切り。順に袋へ入れ調味料を注いで平らに2週間凍ったまま鍋へ、水100mlと落としぶたで8〜10分
筑前煮こんにゃくを取り除き、煮汁ごと。底を氷水に当てて急冷1か月500Wで500gに5分→混ぜて5分。袋のままの完全解凍は避ける
きんぴらごぼう汁気がなくなるまで炒めて冷まし、約80gずつ(弁当は25g)3〜4週間凍ったまま弁当に詰めて自然解凍可/500Wで80gに1分
切り干し大根の煮物シリコンカップに小分け(アルミカップは不可)1か月弁当は自然解凍可/カップ1個500Wで約50秒
ポテトサラダ潰す・酢で下味・水分の少ない具材。約90gずつ2〜3週間500Wで90gに1分30秒。冷たく食べる場合も加熱してから冷やす
豚汁(具材ミックス)野菜と豚肉を別々に。豆腐は油揚げで代用3週間凍ったまま炒めて煮る。火が通るのが早いので煮る時間は短めに
豚汁(調理済み)豆腐・こんにゃく・じゃがいもを除き、粗熱をとって容器の8分目まで1か月ふたをずらして500Wで350gに5分30秒
スープ鍋底を氷水に当てて急冷、じゃがいもは潰す。8分目まで1か月ふたをずらして500Wで360gに6分30秒
ミートソース氷水で冷まし、1人分180gずつ袋で薄く平らに1か月袋は200Wで360gに2分の半解凍/容器は500Wで180gに2分+2分
ハンバーグ(焼き済み)焼いて冷まし、1個ずつラップ3〜4週間600Wで2分ほど/お弁当なら凍ったまま詰めて自然解凍でもよい
肉団子粗熱をとり、ケチャップと一緒に袋へ入れてなじませる1か月凍ったままスープや炒め物へ3分ほど/500Wで1個約50秒。お弁当は凍ったままでもよい
ロールキャベツ(煮込む前)煮込む前の状態で1つずつラップ3週間スープを用意し凍ったまま入れて中火→煮立ったら弱火15分
ロールキャベツ(煮込んでから)粗熱をとり、つかるぐらいまでスープを注ぐ1か月600Wで2個(約260g+スープ200ml)に10分
グラタン耐熱皿にラップを十字に敷き、焼く前の状態で皿ごと1か月500Wで500gに12分→トースター200℃で7分
お好み焼き焼いて冷まし約1/4に切ってラップ。ソースはかけない1か月500Wで1枚(約300g)6分→ラップを外してトースター3分
餃子(生)包んだらすぐ打ち粉をしたトレーで1時間バラ凍結3〜4週間凍ったまま蒸し焼き/凍ったまま熱湯へ(冷蔵・常温は不可)
ピーマンの肉詰め焼いて粗熱をとってから1個ずつぴったりラップ1か月600Wで1個1分20秒/2個2分30秒/3個3分。一度に3個まで
ピザ常温で冷まし、向かない具を外して1切れずつラップ1か月霧吹きしてトースター200℃で6分/フライパン弱火16分
ジャム瓶から移し替え、1回分ずつ小分け6か月(糖度40%以上の場合)カチカチにならないのですぐ塗れる。再冷凍は不可
生チョコまず冷蔵庫で十分に冷やしてから2〜3個ずつラップ1か月冷蔵庫で30分/凍ったままでもアイスのような食感

表の期間は品質の目安で、食べられなくなる期限ではありません。 −18℃なら傷みはほぼ止まりますが乾燥や酸化は進むため、包み方と日付のほうが実務では効きます。